さくペラ

さくっとぺらいちというサイトのつづき

UIMカードの本質

DoCoMoのFOMAとVodafone3Gには「UIMカード」と呼ばれる着脱可能なICチップが入っています。

このカードの中には個人情報が入っていて機種変をする際にカードを抜き差しするだけで機種変が行えます。便利だけど〜だから何?と思ってたんです。
実はこの仕組みは現在の日本のケータイのシステムを揺るがすシステムだと気づきませんでした。

UIMカードの元となったSIMカードというものがあるのですが、この仕組みを取り入れたシステムがGSMと呼ばれるもので、欧米や中国、台湾、オセアニアなど世界中で採用されているシステムです。

なんでこんなに広まったのかというと、通信オペレータ(キャリア)とメーカーを切り離し、仕様が標準化されていたからなのです。

GSMはヨーロッパで生まれた技術なのですが、なぜヨーロッパだったかというと、ヨーロッパは国境を超えて移動する人が多く国ごとに違ったシステムを採用しては不便だったからなのです。

キャリアとメーカーを切り離したことで、同じ端末であっても各キャリアと契約する際に渡されるSIMカードを抜き差しすることで、同じ端末で国境を越えて通話できるようになった訳です。

「つまり、欧米では特別な端末以外ではキャリア用の端末というものは存在しないんです」

同じ端末でサービスの良いキャリアを選択できるようになっているという訳。

そんなGSMにも弱点がありまして、データ通信速度が遅いんです。それをカバーしたGSMの上位互換規格がおなじみのW-CDMAなのです。

W-CDMAは日本ではDoCoMoのFOMAとVodafone3Gが対応しています。じゃ、DoCoMoの端末でVodafoneユーザーになれるのかというとそう単純ではありません。

それは各キャリアがSIMロックをかけているからなのです。SIMロックとは別キャリアのSIMカードようはUIMカードを入れても、ケータイが動かないように設定しているのです。

欧米でもそういった端末はユーザー囲い込みのために端末の価格を安く設定して売っているそうです。ただし、SIMロックがかかっていない端末と選択できるようになっています。

ただし、日本でもSIMロックがかかっていないW-CDMA端末が発売予定です。それがあのひょうたん型のNOKIA6630なのです。

既に売られているVodafone版はSIMロックがかかっていますがNOKIA6630はかかっていないので、キャリアを自由に選ぶことができます。そういう意味で画期的な端末なのです。

果たして日本のキャリアがメーカーを抱え込んでいる現在のビジネスモデルを打破できるんでしょうか?新たなキャリアの新規参入がその鍵を握っているかも??

▼詳しくはNOKIAジャパンHPへ
http://www.nokia.co.jp/phones/n6630/feature05.shtml